1‐1 バンド

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 だって、 そうするしか仕方ない  きみは死んでもキレイ過ぎたから  だって、 それ以外に対処ない  きみをモノに戻すためにはね、 ね……  ぼくは一人 黙々と作業し続ける  湖に身を投げたきみのこと想いつつ  ぼくは一人 無心に指の群れ 蠢かす  お腹に力を込め きみの繊維 引き裂く  ……クチャ  ああ、 きみは誰だろう?  名前すら知ることはなかった  ああ、 きみは何故逃げた?  ぼくは怖くないのに……
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