528人が本棚に入れています
本棚に追加
ぱしゃり、と湯面が何度も波打つ。しがみつくように近場の岩に手をついて、宰は辛うじて意識を保っていた。
「ぃ、あっ……、ちょ、待っ――…!」
制止の声も空しく、後ろから腰を強く引き寄せられて、これ以上ないくらいに繋がりを深くされる。
「宰、さ……、宰さん……っ」
「んぁっ、ぁ、あぁ……っ」
背後から聞こえてくるのは、規則的に響く肌のぶつかる音と、忙しない呼吸音、そしてうわ言のように繰り返される自分の名前。揺さぶられるままに漏れる声は、もはや自分のものではないようだった。
「かわいい声……もっと聞きたいです」
「ぃ……っ、ぁあっ……!」
焦らすようにゆっくりと腰を引かれ、掻き分けるようにして奥へと戻される。と同時に、身体を支えるように脇腹に触れていた手が、隙をつくように胸の突起を爪弾いてきた。すでに痛いくらいに充血したそれを、幾度となく埋めるように押し潰されては引っ張られ、そのたびに宰はびくびくと上体を跳ねさせる。
「気持ちいい、ですか……? 腰、動いて――」
「うるさっ……、や……っぁ、んん……っ」
胸に疼痛を覚えながらも、艶かしく腰が揺れていた。指摘されると、咄嗟に身体に力が入り、そのつもりもなく内壁が優駿を締め付ける。
最初のコメントを投稿しよう!