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「異母兄弟?」
俺はその言葉に反応した。
「そうなんだ。
でもこのことは悟の母さんも知らないよ。
父さんがずっと内緒にしてきたから。
でも、さっきの反応が、父さんと全く一緒で、ああ、親子なんだなって思った。
俺は父さんと全く似てないから」
そう言って寂しげに笑った健斗になんと声をかければいいのか分からなかった。
「そろそろ時間だ。
じゃあね、悟。
大好きだったよ、お兄ちゃん」
それだけ言うと健斗は部屋から出て行った。
「健斗。俺もお前のこと好きだったから。
ずっと忘れないから」
健斗は振り向いて、微笑んだ。
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