41人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
説得する手が見つからないならもう私の気持ちを素直にぶつけるしか方法はない。
「お父さん、お母さん大事な話があるの」
「どうしたんだいかをり」
「私、奥津音大附属高校を受験したいの」
「どうしたの急に」
お父さんとお母さんに今日の出来事を話した。
「お父さん、お母さんお願いします。私にもう一度有馬くんと舞台に立つチャンスを下さい」
そう言って私はベッドの上で土下座をした。
「正直に言うとお父さんは反対だ。多分お母さんもね。でもこれはかをりの人生だから有馬くんといる事がかをりの願いなら応援するよ」
「かをり頑張りなさい」
「ありがとう、ありがとう…」
その後泣いている私達の元に藤崎さんが来てもの凄く気まずそうだったが進学の許可を貰ったことを話すととても嬉しそうにしていた。藤崎さんはお父さん達に話をして願書や資料を置いて帰って行った。
次の日担任の先生に連絡して必要な書類を用意してもらい私は予定より早いがリハビリを開始した。
リハビリは順調に進んでいった。先生曰く手術前からリハビリをしていた成果だそうだ。
リハビリも順調に進み高校も無事に合格した。
椿ちゃんによると有馬くんも無事に合格したらしい
合否の発表から数日が経っても結局有馬くんはお見舞いには来てくれなかった。
最初のコメントを投稿しよう!