第2章 恋に堕ちて

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3  クリスチーナの説明によると、有名なわりには、手ごろな値段で楽しめる、フランス料理店だということだった。 僕は、シャブリを注文し、クリスチーナと僕との出会いに、乾杯した。 そして、後のメニューは、彼女に任せることにした。 クリスチーナは、流暢なフランス語で、前菜からメイン・ディッシュまで、注文してくれた。 しかし、よくよく聞いてみると、パリでは、ここのレストラン以外は、知らないとのことだった。 それも、去年両親に連れられて来たのが、初めてだと言うのだ。 僕は、不自然に思いながらも、その事には触れず、ファッションの話題で会話を盛り上げた。 楽しいひと時はあっという間に過ぎ、デザートも終わり、もう店を出なければいけないような雰囲気になっていた。
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