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AとB
A「・・・」
B「そろそろ戸締りするぞ」
A「そうだわ・・・」
B「どうした?」
A「ずっと引っ掛かっていたの・・・何かが釈然しなくて」
B「まだ事件の事を考えてたのか?もう解決したじゃないか」
A「えぇ、でも何かがモヤモヤしててずっと考えていたのよ」
B「じゃぁ、なんだ?アレは犯人じゃなかったって事か?」
A「違うわあの人は犯人よ、でもあの扉を開けたのはあの人じゃないわ」
B「扉?あぁ、錠前の付いた蔵か?」
A「そうソレよ、アナタどうしてあの蔵に錠前の付いた扉だと分かったのかしら?」
B「え?だってあの屋敷に行った時・・・」
A「ずっと一緒に居たわよね?あの蔵、屋敷の裏手にあって玄関から見えない、まぁ食事中のお手洗いと夜中は別々だったけれど」
B「誰かが、あぁ!あの犯人だ!捕まる時錠前がどうのって言ってた気が」
A「馬鹿ね、私が言ってるのはずっと前の事よ。死体の発見直後」
B「・・・」
A「“こりゃぁ立派な蔵だ!錠前も役に立たねぇよ”こう言ったのよ?覚えないかしら?」
B「どこかで・・・どこかで見て」
A「私ずっと探していたのよ錠前をあの蔵を訪れた時から今までの記憶をずっと繰り返して、でも見つからなかったわ、あの蔵では」
B「・・・」
A「でも、アナタは蔵の扉を開けただけだわ。ただ、開けて中に死体があって驚いただけだもの」
B「それ以外はないのか?」
A「何かあるかしら?アナタが怪盗なんたらだと言わせたいのかしら?今回は何も取らなかったから何もないわ」
B「取らなかった、か・・・」
A「錠前はちゃんと隠しておいた方がいいわ」
B「・・・そろそろ冷えるぞ、雑煮でも食おう」
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