第1章

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そんな、ある日。 知人の紹介で誘われた銀座の高級クラブ。 『会員制だから安心、運が良ければパパが見付かる』と、甘い文句にときめいて 物は試しに……と、入店初日。 一番最初についた客が……、この男。 結城 誠だった。 彼は私が席に着くなり、全身をジロジロと観察して言った。 『この場所は、君には似合わない』 と。 突然の宣告に驚きを隠せず大袈裟な瞬きを繰り返す私。彼はそんな私の手首を掴むと、外へと強引に連れ出した。 よって私の勤務時間は、時給も発生しない程短いものだった。
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