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真っ青な空を病室から見上げる。
あの別れを告げた日からそんなに
時間はたっていないはずなのに
随分と昔のことの様に思えた。
部屋をノックして
母が入ってきた。
「美琴、体調どうなの?」
母は私の顔を見ないで言葉をかける。
『お母さん…無理して来なくていいよ。大丈夫』
笑って伝えたとしても
母は私を一切見なかった。
そして母は荷物をまとめ出ていった。
悲しくないって言ったら嘘になる。
それでも私、相原琴美は
これから笑って過ごすしかない。
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