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男のくせに可愛さすぎる。
見たところ、同世代の男を可愛いと思うなんてありえないのに、可愛くて憎らしくてたまらない。
何だコイツ。好きだ、好きすぎる、どーすんだ、可愛すぎる。
「鬼淵さん、ちょっと中断。ちょっと話していい?」
「なに……? つかもうイって? お願いだからイッてよ。もうしんどい。俺死ぬよ?」
「うんゴメン。死ぬのも待って。鬼淵さん、下の名前、何君っていうの?」
鬼淵が涙を垂らして恨めしそうに見上げられ、休憩を提案しながら小刻みに腰を揺らすのを止められない。
止めてしまったら、多分、俺も達く。
ドライというやつの前兆なのか、鬼淵の中の痙攣がすごい。
「優……だけど」
「〝ゆう〟か。うん。そっちの方がいいな。アンタによく似合ってるよ。俺は好きだ」
「え……?」
優が赤面した。俺は、それを見て瞬間に沸騰した衝動を優の中に打ち込んだ。
「ひぁあっ」
強くしすぎてブースが揺れた、ように感じた。自分たちが揺れているのか、ブースが揺れているのかわからなくなる。
優は俺のスーツに白濁を放つとガクリと脱力する。その身体を抱きとめて、弛緩した繋がった場所をなぞるように腰を回した。
その間も優はぴくぴくと小さく身体を跳ねさせ「だめ、無理」とうわ言を繰り返す。
もうその姿が可愛くて仕方がない。
「優、俺、アンタのこと好きみたいだ。このままイくけど、これから俺の部屋で仕切り直させてくれない?」
「え……っ、好……」
意識を手離していた優にぽっと生気が戻る。
そして困ったような、でもどこか期待するような瞳で俺を見ると、おずおずと「本当に……?」と聞いてくる。
ついさっきまで、てらいもなく俺を誘ってきた男が、どこか怯えるように俺を見てる。
もう、ダメだ。
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