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繋がるために造られていないその場所へ、いきなり納めきったところで、俺はまた嫉妬してしまう。
ギチギチの内部の圧力は今まで体験のないものだが、いきなりの挿入を受け入れられるくらい沢田に前準備されていたのかと思うと、ドロドロとした感情が込み上げてくる。
「なん……っ、だよ、これ。絡みついてくるとか……っ」
鬼淵の中は、待ち焦がれていたように俺の屹立を受け入れ、体温以上に感じる灼熱が俺を掴んで離さない。
「相川サン、硬……っ、大っき……っ」
男同士だけに、こんな時、何を言われれば悦ぶのかわきまえているだろうと勘ぐってしまう自分が面倒くさい。
俺は仕事でも、ある程度卒なく立ち回れる方だと認識しているが、本当のところ、社交辞令といった類が苦手なのだ。
――ホントに悦いのかそこそこなのか。つか、沢田サンより悦いのか聞かせろ。
俺は、膝に跨った鬼淵の膝下を掴んでブース内の壁面に貼り付ける。自分の身体を
ここが狭いブースでよかった。
空間の利がないと、いくら鬼淵が細くても、成人男性をリフトアップするなんて到底できない。
「え……っ、なに? なに?」
突然持ち上げられて、鬼淵が不安げに声を上げる。
その顔が悦いと思った。
俺は何も応えず、繋がりが解けないギリギリのところまで腰を引き、そして、容赦なく腰を打ち付けた。
「ふぁあっ!」
「くっ……っ!」
鬼淵のあられのない悲鳴とシンクロして内側にぐっと緊張が走る。
今まで異性と体験してきた交わりとは全く違う。
狭い、強い、喰われる。
引きちぎられるような圧倒的な束縛に目が眩む。
未だかつて体験したことのない凶暴な悦が全身を駆け巡る。
「相川サ……っ! 激し……っんぁ!」
肌と肌が弾け、パンッと乾いた音が響く。
持ち上げられて、所在なさ気な両足が宙を掻く。
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