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ふと目線を前にやると、さっきまでいなかったはずなのに、そこに2人のお婆さんがいた。
片方は太っていて背が低く、もう片方は細身で長身の対照的な2人。
2人は上下とも黒い服で、膝上までのスカート。露出している両手足には黒と紫が交互に描かれた長い手袋と靴下という気味が悪いお揃いの服装だった。
「「紅茶はいかが?」」
2人のお婆さんは口を揃え、手元に持つティーカップを持ち上げる。
「いや、いらない。」
「紅茶は」
「いかが?」
断ると、いつの間にか移動したお婆さんらが左右から交互に同じことを繰り返した。
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