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「嫌、嫌、やめて!」
やめてと言われても、ここまで来たらもう止められない。
すでに発射直前まで膨れ上がっていたナオキのやんごとなきものは、ものの数回のピストン運動で、美由紀の内部に向かってその先端から白い弾丸を吐き出した。
普段ならいくらなんでもこんなに早くはない。
きっと”キノコ”のせいだろう。
「なんだよ、もう終わりかよ」
コウジがあきれたように言いながらズボンを脱ぎ始める。
と、その時、押さえていたはずのヒデの手から美由紀がスルリと抜け出した。
ビックリしたのはヒデである。
「な、なんだ、コイツ??」
美由紀はそのままスウッと横に移動した。
歩いたわけでもなく走ったわけでもない。
ただ横に平行移動したのだ。
「嫌いよ……ナオキ君なんか」
美由紀はそう言うとそのまま闇の中に消えて行った。
これも”キノコ”の……せいか、おい!?
「なんだったんだ、今の?」
下半身がブリーフだけの情けない姿でコウジが呟く。
「わかんねぇよ、俺にだって!」
もっと情けない下半身剥き出しのナオキがヤケのように答える。
「なんか変だぜ? 押さえてた麻生の手が急に空気みたいに掴めなくなりやがった」
唯一マトモな格好のヒデが蒼ざめた顔で言う。
「よくわかんねぇけど、もう帰ろうぜ」
「そ、そだな」
3人は薄気味悪さと後ろめたさを感じながらとぼとぼと家路についた。
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