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「ごめんねぇ、鍵のこと嘘。」
わたしの背後にまわりながら言う。
足がすくんで動かない。
またあの怖さが込み上げてくる。
後ろから首に腕が回される。
その行動だけで
更なる恐怖へ落とし入れた。
息が耳元で聞こえる。それすら恐怖を煽る一因となりわたしの冷静さを失わさせる。
「嘘に騙された姫は王子様の腕の中で安らかに眠るんだよ。」
あ、やばい!
逃げようとするが遅かった。
口に布が当てられる。
意識が遠のくのにそう時間はかからなかった。
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