衝撃

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グーの手をゆっくり広げるその人。 な、なに…… 「お嬢さん、これ落としたでしょ」 チャリ。 少し低めの声とともに手から出されたのは わたしの家の鍵だった。 「え?………うそっ!?!?」 さっきまでの恐怖など忘れ、鍵を入れたはずのポケットを探る。 すると、 チャリ。 あ、、れ…?? ポケットを探った手から伝わる冷たい温度。 え?わたし、鍵、持ってるよ……?? ゆっくり目の前の人を見上げる。 「お嬢さん、知らない人に声かけられたら よそ見禁止だよ?」 片方の口角を意味ありげに上げる目の前の人と初めて目を合した。
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