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「どうした?新入生。探し物か?」
「あっ……はい。あの、保健室はどっちですか?」
ジャージの先生から保健室への道を聞いてお礼をしてから向かった。
お腹のチクチクとした痛みはまだ弱まることなく続いている。
私は歯を軋ませながらゆっくりと歩いて向かった。
「えっと……確かこの中庭を通ったら近道だって言ってた……」
用務員室の前にあるスライド式のドアから中庭に出て、うねった細い道を歩き中庭を通過しようとした。
入学式のためにプランターに綺麗に咲き乱れている洋花は、さっき水を与えてもらったのか、花びらに雫が乗っていて太陽の下でキラキラと輝いていた。
その花たちを見て少し気持ちが癒される……
私に笑顔がほんのちょっとだけ戻った、その時だった。
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