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その指先に私も視線が集中する。そして先輩は驚く一言を言い出した。
「あそこが俺ん家。誰もいねーし、来いよ」
「はっ?はい?!」
素っ頓狂な声が出た。叫び声に近い感じ。泉先輩、自分が何を言っているのかわかっているんだろうか?!
「あっ、言っとくけど勘違いすんなよ。どうせそのケーキ、1人で食べるつもりだったんだろ?だったら俺が一緒に食ってやろうって思っただけだよ。
エロい勘違いすんな」
「なっ!!……なっ……」
「しょうがないから俺が祝ってやる。有難く思えよ」
ふふんっと鼻歌でも歌いそうな声で私にとってはとんでもない提案をした泉先輩。
でも、不思議と嫌な気持ちはしなかった。
私の中の緊張感は最高に達したけれど……今日は一人じゃないって事が、単純に嬉しかった。
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