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意識して緊張してる私には構わず、先輩は迷う事無く次々と料理の準備を始める。
流れるような動きにかなり手慣れているんだっと感じて、委縮してしまいそうになった。
それでも先輩に私の作った卵焼きを「美味い」って言ってもらいたいから、慣れないキッチンだけど、私なりに精一杯頑張った。
卵をかき混ぜたり、卵焼き器で焼いている時とか、そのたびに先輩がちらっとこっちを見ていて気が気じゃなかったけれど、何とか完成した私の卵焼き。
見た目は100点だ。焦げもなく形も綺麗。
1人満足していると、すぐ隣に泉先輩が近寄ってきた。
「へー」
たったその一言だけど、お皿にある卵焼きを覗き込んで嬉しそうな表情をしてくれたのは……多分、見間違いじゃないと思う。
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