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隣に座っている泉先輩の横顔を少しだけ覗いてみるけれど、視線は真っ直ぐテレビに向いたまま。
私の声……小さすぎてテレビの音量にかき消されちゃったかな?
まぁ、それはそれでいっか。
私が先輩の事を褒めたって別になんとも思われないだろうし。
先輩を見つめていた視線は下を向き、自分の足を動かして遊んでいると、先輩の私を呼ぶ声が聞こえてきた。
「芹沢は?」
「へっ?」
「芹沢の両親はどんな人だったんだよ。お前も言えよ、俺だけ暴露してんのってムカつく」
「ム、ムカつくって……」
「ほら、言え。あれか?母親は自分に似てぽけーっとしてて、父親はとっても優しい人でした。とか、そんなとこだろ」
「違いますーっ!」
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