先輩と2人っきりの夜

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「別にー?深い意味はねーけど、今なら何でも聞ける雰囲気だなーって思っただけ。別にいないならいないって言えばいーだろ」 「い、いないなんて言ってません……!」 「へー」 ”しまった!”っと思っても、もう遅い。 泉先輩の言葉に、咄嗟に本音で答えてしまった。 でも、そんな私の答えにも先輩は興味はなさげだ。 その証拠に一言、返事をしただけで黙ってしまった。 それをきっかけに無言になってしまった私達。 また、テレビから流れてくるバラエティー番組の笑い声だけが部屋中に響き渡る。 ……そんな空気に耐えきれなくて、私からもとうとう聞きたくて、でも聞いてしまったら気持ちが底にまで落ちてしまうであろう質問をしてしまう。 「_____せ、先輩も、好きな人、いますか?」
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