先輩の隣

先輩と２人っきりの夜

それはまさに自分の事を言ってるんじゃない！って自分で言っといて情けなくなった。
亜由美ちゃんに泉先輩への想いを先に口に出されてからややこしくなった私達の関係。

もし、私が先に自分の先輩への想いに気付いて亜由美ちゃんにそれを話していたら、こんな事にはなっていないんじゃないかって、そんな別の未来を考えていたんだと思う。

今となってはもう遅いけど。
でも、だからこそ泉先輩には後悔はしてほしくない。

私の後押しでこの人が幸せを掴むのは本当に複雑だけど……

「不利……ねぇ。別にどっちが先とかそんなのどうでもいーんじゃねーの？相手に対しての気持ちがより大きいって事の方が重要だろ？女ってそんな計算して恋愛とかしてんの？」

「は、はい？」

急に私への質問に切り替えてきた先輩。
あれ？先輩の話じゃなかったっけっと首を傾ける。