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先輩に止められて、目をぱちりと開けた私。
すると、先輩は私を信じられないっという表情で眺めている。
まるでドッキリにでもあったみたいな……
「……」
「……せ、先輩……何か喋ってください……」
泉先輩の方から私の言葉を止めたくせに、それ以降何も言葉を言わず、ただ私を見てるだけの先輩に痺れを切らせて、とうとう催促してしまった。
「…………
_____ははっ」
数秒の無言があった後、軽く笑った先輩。
先輩の意味不明な態度に私はすっかり恥ずかしさも忘れて、笑っている先輩を真っ直ぐ見ていた。
「なんだ、これ。ダッセー」
そう言いながらまだ笑い続けている。
首を傾げながら先輩を不思議に眺めていると、先輩の荒れた手が私の片方の頬に触れ包み込んでくれる。
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