先輩と2人っきりの夜

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「あっ……私の誕生日……」 ちょうど日付が変わった今、今日は私の誕生日だ。 まさかその日を泉先輩と迎えられるなんて…… 「嬉しい……です」 「嬉しいんなら泣き止めよ。変な顔がますます変になるぞ」 「……酷いっ!」 言葉だけ聞いてたら、いつもの保健室で交わす会話に大差ない。 でも、ここは保健室じゃない。 ベッドの上でもなければ、カーテンで仕切られてもいない。 ここは泉先輩のお家で、私達の間には仕切るものは何もなくて、身体全部で先輩の温もりを感じている。 身体は石のように固く緊張してるのに、心は穏やか。 凄く、変な感じ。 _____でも、嬉しい。 「あっ、そうだ。お前、腹痛いのどうだ?マシになったか?」
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