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泉先輩に言われて思い出した自分の腹痛のこと。
これはもう大丈夫だ。ここに来てから、一度も痛みは感じていないって事、ちゃんとさっき理解したから。
「はい、大丈夫です。わ、私、先輩といる時だけは不思議とお腹が痛くならないんです。痛いより、ドキドキの方が勝ってて忘れちゃって……」
自分でも大胆な事を言ってるなって思う。
でも、同じ気持ちを先輩と持っているっという事がわかると、我慢していた言葉は次から次へと口からあふれ出てきた。
「……ふーん」
それなのに、先輩はつれない返事だ。それにちょっとショックを受けた。
まるで盛り上がって浮かれてるのは私だけみたいで。
「あ、あの、お皿とフォークお借りしますね。ケーキ食べましょ!」
「おいっ」
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