先輩と2人っきりの夜

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「彼……氏っ?!」 「何だよ、違うのか?」 もう息をすることさえも苦しい。 身体を持ち上げられているから、泉先輩の肩に勝手に当たる口はずっと魚のようにパクパクと開けては閉じてを繰り返している。 「おら、違うのかよ。言え」 「ち、違うくないですけど!か、彼氏……!私、先輩の事、彼氏って思っていいんですか?!」 「そこで焦る意味がわかんねー。お互い好きだって言ってんのに、それだけでお前は満足なのかよ」 満足かって聞かれると、それは違う。 もっと、もっと泉先輩の近い存在になりたいから。 「嫌、です。彼女って思ってもらいたい、です」 ふわふわとした気持ちのまま、素直に伝えた。 すると、初めて至近距離で見る泉先輩の茶色のカラーコンタクトが、私の視界のすぐ前に現れた。
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