ひとりじゃない

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昨日の夜の事は思い出すだけで心臓が爆発しそうだ。 軽く触れただけだったけど、確かにここに感触は残ってる。 そのまま何かされるんじゃないかって身構えていたけれど、泉先輩はそれ以上は何もせず抱きしめる手さえも離してしまった。 それからケーキを食べ終えた私達は、時間も遅くなっていたから私は先輩の部屋で、先輩は居間の床で寝る事にしてくれた。 畳に直接寝る事は申し訳ないと思ったけれど、でもさすがに「一緒の布団に入りましょう」なんて言えない。 だって、初めて入る先輩の部屋で、先輩がいつも眠っているお布団で寝かせてもらうんだ。 もうそれだけで興奮の材料は揃っているのに、これ以上増えたら私の身が持たない。 だからかなり睡眠不足の私。目の下のクマは……酷い事になっていると思う。
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