恋と友情②

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先輩の言う通り、雲一つない真っ青な青空の下、2人で手を合わせ今までの事、それからこれからの事をしっかりと伝えたくて一生懸命考えた。 でも、伝えたい事がたくさんあり過ぎて纏まりきらない。 「うーん……」っと悩み唸っていた時、隣に立って手を合わせていた悠史先輩から何とか聞き取れる声が聞こえてきた。 「繭香さんをお預かりします」 ……たしかに、そう聞こえた。 仏花を一点集中して見つめ、その言葉を噛み締めていた時、先輩からぶっきらぼうに言われる。 「……聞こえてるんならなんか言えよ」 「えっ?やっ……だって、その……」 しどろもどろにしか返事出来ない私は、合わせていた手をこすり合わせるという変な行動をしてしまう。
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