オカモト家のカラフルな日々

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#003 カラフルな家族   ふと気が付くと、陽も陰り始め、ちょっと寒くなってきた。 部屋を見回すと、ホーはまだソファの上で寝ていた。 毛が付くからってママが居たら絶対にソファには登らせてくれないから、居ない間しか寝れない。 結局ソファに残った毛でバレちゃうんだけどね。 玄関のドアが荒々しく開けられる。 ケンサクが帰って来たみたい。 「ただいまー」 誰も居ないんだけど、大声でケンサクは言う。 ホーもそれに気付いて、体を起こし、背伸びしている。 私も顔だけリビングのドアの方へ向けた。 「あれ…ママ、居ないのー」 ケンサクは背負ったランドセルをカチャカチャ鳴らしながらリビングのドアを開けた。 臭い靴下を先に脱いでよ。 そう思ってたら、ケンサクはリビングのドアのところで今日は靴下を脱いでた。 私はホッとした。多分ホーも同じ。
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