オカモト家のカラフルな日々

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「毛は関係ないじゃん。毛が生えたら賢くなるんですかー」 そう言うとズカズカとリビングに来てソファに座った。 私たちがこの家に来た時、ケンサクはまだ一年生だったわよね。 ワカナもモエナも小学生で、みんな毛なんて生えてなかったし。 成長したわよね…。 私は二人をみながらそう思った。 ケンサク、あんたが中学生になるのもあっと言う間よ…。 モエナは自分もジュースを飲み終えて、リビングにやってくるとケンサクの頭を叩いて、自分もソファに座った。 「痛いな…。何するんだよ」 ケンサクが今度はモエナの頭を叩く。 お風呂上りで濡れた髪から飛沫が飛んだ。 モエナは立ち上がってケンサクを押さえつける。 あーあ。始まったわね…。 私とホーは遠巻きにその二人の喧嘩を見ていた。 誰もいないから止める人いないし。 最近はケンサクも負けてないわね。 ホーはモエナの髪を掴むケンサクを見て顔を引き攣らせてた。
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