オカモト家のカラフルな日々

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なんか今日は小声で話してるわね…みんな。 ホーはまったく気づいてない感じね…。 二階からドスドス下りてくる音がする。 ケンサクね…。 「ママ、お腹空いた。ご飯まだ」 ケンサクはそう言って下りてきて、夕飯が鍋だと分かりテンションを下げてた。 「えー、今日、お鍋なの…」 ケンサクは鍋嫌いなのよね。 猫舌だからって言ってゆっくり食べてるモンね…。 そう言えば犬にも猫舌ってあるのかしら。 あったらややこしいわね。 猫舌の犬…。 私はそんな事を想像したらおかしくなった。 「パパがもう帰って来るから、そしたら一緒にご飯食べるって」 モエナがケンサクに言う。 「パパ帰って来るんだ…。今日は早いね…」 ケンサクは椅子に座って言う。 そこにモエナがケンサクの耳元で話す。 「あ、そうか…そうだったね。わかった…」 そう言ってリビングを覗くとホーを見てニヤーって笑った。 そして二階に上がって行く。 「宿題の音読済ませてくるよ」 ケンサク…。ホーにばれるわよ…。
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