第4章

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「あれ?晋ちゃんじゃない!」 百貨店に向かうため歩いていると、前方の人混みの中から手を振る女の人。 晋ちゃん… 聞き慣れない呼び名に違和感を覚える。 横にいる晋也の顔を見上げると、強張った表情をしていた。 「久しぶり~!」 そんな晋也の表情にはお構いなしに笑顔を振りまきながら晋也の腕をポンと叩きスキンシップをしてくる。 「……あれ?誰?この人。」 女の人の視線は、繋いでいた手から私の顔に移動する。 「晋ちゃんの今のターゲット?」 ターゲット………? なんの………こ…と…? 「……行くぞ、陵。」 晋也は繋いでいた手にぎゅっと力を込め女の人の言葉を無視し通りすぎようとすると……
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