🌸恋よ、罷り通れ！🌸

お礼。

「はーい、お待ちかねのおにぎり祭りだよん。具は食べてからのお楽しみー♪食べられないものは入ってないから大丈夫だよー。」

「うっはぁ！うまそーｖＶいっただっきまぁっす！」

「佐助も元気になって、某も食欲が出てきたでござる！いただくでござる！」

「ワシはこの特別弁当持参じゃから、ワシに気にせず食べるが良い！」

漸くのお昼時。
皆思い思いに食べはじめる。すると慶次が佐助に話し掛けた。

「なあ、佐助さんよぉ。俺、世話かけまくりだったから、何かお礼がしたいんだ。なんかねぇかな…。」

『…来た…。やっぱ…正夢？』

「…とは言われてもねぇ。思い浮かばないし…。」

とりあえずサラリと返す。
慶次はおにぎりを食べながら反論する。

「お礼しなきゃまつ姉ちゃんに怒られるんだって！…あ、でも今まつ姉ちゃん居ないし……、でもお礼は必要だよな！貸しっぱなしは良くないよ！」

「あんた…食いながら良く喋るねぇ。舌噛むよ？」

一方、信玄と幸村はひたすら食べている…。
食べるのを少し止める信玄。向い側に座っていた幸村を手招きして呼ぶ。

「なんでしょう！お館様！」

「しーっ声がでかいぞ幸村っ！」

幸村がハッとして声を小さくする。

「お館様、某に何用でござるか？」

「うむ、実はな…――」

「――…ぉお！承知したでござる！」

小声で了解する幸村。
さあ、信玄は何を企んでいるのでしょうねぇ。