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南の大陸の1つ【ガーデンクォーツ国】にある”トーン”という宿の一室に深い紫色のシャツに足首まである黒いズボンを履いている一人の青年が寝ていた。その青年の名は、ノエル・アヴェンチュリン。髪は金色、瞳は蒼色で所謂美青年であった。
ノエルは、ふと目を覚ました。
ノエル 「...ぅん?夢、か。」
ふわぁ、と欠伸をしながらベットの端に置いてある黒いブーツを履いた。そしてノエルは、幼い頃のノエルとノエルの親友シンクの夢から覚め、身支度を整え始めた。髪を手ぐしで整え、足首まで隠れ左の袖は肩からなく右は手首まである白い服に袖を通し、最後に緑色の布を腰に巻き白い布を固定した。
ノエルは、部屋を出て1階にある食堂に行くため階段を下りた。そして、空いている席に座り朝食をとった。
一時間後
ノエル 「ふはぁ、美味しかったー。ありがとうございました!」
宿の人「いえいえ、こちらこそありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。」
そうしてノエルは、最後の代金を払って町を散歩した。
ノエル 「シンク...。」
ノエルは、つぶやいた後、幼い頃に離れ離れになった親友の事を想いながら【ガーデンクォーツ王国】の西部にある街歩いていた。
西部にあるその街は、そこそこ商店街として賑わっている街である。
建物と建物の狭い通路から足音が聞こえてくる。しかし、ノエルは、物思いにふけっている為気付いていない。
タッタッタッタッ
ノエル 「......。」
? 「うわわわっ、そこの人退いて~っ!」
ノエル 「..ん?....うおっ!!」
ドンッ
ドサッ
ノエル 「っっつう~、何だ?」
? 「!?.....」
ノエルが突然のことに驚き声を発し、ぶつかったせいなのかノエルの前で座り込んでいる子供に意識を向けた。そこには体を震わせ泣きそうな顔でこちらを見ている10歳くらいの少女が居た。それを見たノエルは、少女の元へ歩き目線が合うようにしゃがみ笑顔で話しかけた。
ノエル 「君、大丈夫?怪我は........うん、ないみたいだね。」
少女 「へ?」
少女はポカーンと未だ笑顔でいるノエルを見ていた。
すると、少女が走ってきた方向から怒鳴りながら走ってくる男がいた。それを見た少女はすぐに顔色を変えた。
少女 「..どうしよぅ....。」
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