ノエルの強さ

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~休憩室~ あれからノエルとスオンは港長室の椅子に座っていた。 スオン「...それで、頼みとはなんだ?」 ノエル「あ、はい。簡潔に言うと雇ってほしいんです。」 スオン「?頼みとはそれか?雇ってほしいなら雇うが。」 ノエル「いえっ、違います!!雇ってほしいのは俺ではなく俺の知り合いです!」 スオン「そうか。別に俺はお前じゃないと雇わないとは言っていない。それに、俺にとって1人や2人従業員が増えても構わない。」 ノエル「.....1人、2人じゃないんです。」 スオン「何?.....では、何人雇ってほしいんだ?」 ノエル「12人です。」 スオン「12、人.....だと?(ポカーン)」 ノエル「あ、しかし、ギルドへの依頼として3人はここで働くことができるので9人ですね。」 そう言ってノエルは、懐から1枚の紙をスオンの前に出した。その紙には、”港湾の人員3名募集中”と一番上にデカデカと書かれていた。 スオン「3名は必ず此方で雇う。だが...流石に9名は多すぎる。」 ノエル「そこをなんとか出来ませんか?」 スオン「無理だ。従業員が増えすぎると給料が以前より確実に減る。とはいえ、減らしてしまうと人手が足りなくなる。俺が不足分を出せればいいんだが、生憎俺もそこまでの金は持ってない。3名までならどうにかできるが.....。」 ノエル「確かにあなたのいう事も俺が無茶を言っていることも理解しています。しかし、一日、いや半日でもいいので一度彼等に仕事をさせてはいただけませんか?それもダメというなら、せめて彼等と顔を合わせてはいただけませんでしょうか?」  スオン「.....わかった。君の熱意に免じて彼等と会おう。」 ノエル「!!ありがとうございますっ!」   ノエルはスオンの言葉に驚きながらも顔を綻ばせた後、ガバリと勢いよく頭を下げた。そして、バッっと効果音がつきそうな勢いで上体を起こした。 ノエル「では、今こちらに彼らを呼びますので少し待っててください!」 ノエルは、キラキラと目を輝かせ笑顔でスオンに言った。
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