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暫くジッと3人を見ていた颯壱がため息を1つこぼした。
颯壱「.......はあ。....わかった、明日から働いてもらおうかのぅ。」
3人「「「っ!?」」」
颯壱「じゃが、お前たちも見たようにほとんど客が来ないからそこまで金は渡せんぞ?」
アッシュ「大丈夫っす!俺、贅沢な生活は望んでないっすから!!それに.....。」
颯壱「?それに、なんじゃ?」
アッシュ「お客が来ないなら来させるまでっす!!」
アッシュはニッと笑う。颯壱だけでなくエルたちまでもポカーンとして後一斉に笑い出した。
颯壱「ほっほっほっ、確かにそうじゃな。来ないなら来させるとよいのぅ。.....アッシュ君、儂と共にその方法を考えてはくれんかの?もちろんこれからも、じゃ。」
アッシュ「はいっ!....って、え?これからも?...っ!?そ、それって!?」
颯壱「うむ。アッシュ君、この店『イスティア』で働いてはくれんかのぉ?」
アッシュ「!!?は、はいっ!!よろしくお願いします!!」
こうしてエルが任せられた仕事は終わりエルとリビアンの2人は店を出た。当然、アッシュも続こうとしたが颯壱に捕まりどうやって店に客をいれるかを話し合うことになったのだった。
さっきまで頭上にあった太陽が沈もうとしている頃、色々な所から蝋燭に火を灯すように次々に明かりがつく。エルがそんな光景をボーっとしながら見つめていると、じんわり右の掌が温かくなり視線を手に移すと光を放っていた。
エル(は、はあ?なんで俺の手が光ってんだ?..........あ、消えた。ん?なんか書かれてる?)
見てみるとエルの右手には
――――――18時、昼に解散・集合した広場、全員集合――――――
と書かれていた。もちろん同時刻、同じ方法同じ言葉が元海賊たちに起こっていた。
エル「そーいや、連絡するつってたな。にしても、内容はともかく自分の名前くらい書いとけよ..................なあ?ノエルさんよ。」
ノエル「あはは、そんなスペースないよ。それに、.....書かなくても皆なら分かるだろ?フフッ。(まあ、8割方面倒くさかったからだけど。)」
エル「はあ。ま、先に連絡するって言ってるしな。(コイツ、単に面倒くさかっただけだな。)」
ノエルの性格を少し理解しつつあるエルの目に17時40分を指す時計が入り、エルはノエルを急かして走った。
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