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その為、今回。
タブーを犯してまで、この日に深海調査を決行し、“もしも”があった場合も考えて、チーム長の座を狙っている“副チーム長”と、仕事が殆ど出来ない”安田“を調査に行かせたらしい。
そうする事で、“もしも”があっても、会社にも、このチームにとっても、深手にはならないからだと。
そうチーム長は語った。
「し、しかし! 二人共、無事でしたし。新生物は……」
「二人が、新生物なんだよ。……いや。新生物に乗っ取られたとでも、言うべきか?」
「え……?」
「ま、とにかく。準備しとけ。調査艇の扉は絶対に開けるなよ! 俺は、政府に連絡を入れる」
興奮したように荒々しく言い捨てると、チーム長は無線室へと消えていった。
俺は、一体どういう事か未だに分らず、とりあえず先程までの映像を録画していた事を思い出しモニターで確認することにした。
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