第1章

10/11
前へ
/11ページ
次へ
その為、今回。 タブーを犯してまで、この日に深海調査を決行し、“もしも”があった場合も考えて、チーム長の座を狙っている“副チーム長”と、仕事が殆ど出来ない”安田“を調査に行かせたらしい。 そうする事で、“もしも”があっても、会社にも、このチームにとっても、深手にはならないからだと。 そうチーム長は語った。 「し、しかし! 二人共、無事でしたし。新生物は……」 「二人が、新生物なんだよ。……いや。新生物に乗っ取られたとでも、言うべきか?」 「え……?」 「ま、とにかく。準備しとけ。調査艇の扉は絶対に開けるなよ! 俺は、政府に連絡を入れる」 興奮したように荒々しく言い捨てると、チーム長は無線室へと消えていった。  俺は、一体どういう事か未だに分らず、とりあえず先程までの映像を録画していた事を思い出しモニターで確認することにした。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加