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「チーム長! どうしてですか? 理由を教えてください!」
深海調査艇に乗船出来ない理由に、一切思い当たる節がない俺は、当然のことながらチーム長に詰め寄る。
しかし、彼は小難しい顏をして、「とにかく“ダメ”だ」の一点張り。
普段は頼りになり、尊敬できるチーム長なだけに、こんな理不尽な命令をするなんて、よっぽどのことだ。
「では、俺の代わりに誰を乗船させるつもりなんですか?」
悔しさに歯を食いしばって質問した。
すると、予想外の答えに、俺は反発するのを忘れるほど驚いて、声が出なかった。
彼の口から出た名前は、俺の後輩。
あまり要領のいい奴ではない。
いや。
むしろ、訓練や練習ですら、まともに使えない。
そんな奴に、チャンスを与えたいと言って、俺に頭を下げるチーム長の姿を見て、ようやく合点がいった。
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