降車駅

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 駅前の微妙な駐車スペースを挟んで正面には民家サイズのお蕎麦屋さん。 右と、左と、前とに道が分かれていたから、その場で目を閉じて気持ち悪くなるまで回ってみた。  目を開けたら左の道を向いていたから、そのまままっすぐ進んでみる。 細い道の右側には公園、左側には住宅と、雑草ぼうぼうの空地。 それを抜けると、左側に黒と黄色のしましまが見えた。  踏切。あたし、踏切を渡るのって、なんだか好き。 渡りきった先で素敵なことがありそうな、うきうきした気分になるから。  バーの上がった踏切の真ん中に立って、あたしはまっすぐ伸びる線路を見つめた。  いいなぁ。線路の上、歩いてみたいなぁ。 イヤホンからはもちろん、スタンド・バイ・ミーを流して。 できないのはわかってるんだけど、永遠の憧れだよね。 ということで一枚、パシャ。
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