序章

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6組の生徒達は少しの間呆然とした後、パニック状態になり、「キャー」と叫ぶ者、震え上がって動けなくなる者、後ろの戸から脱出を試みる者、「人殺し!」「悪魔!」「きち●い!」と清滝を罵倒する者とに別れた。 それを尻目に、清滝は「うるせえな…撃つぞ」と呟いて、戸を開けて逃げようとした生徒数名を撃った。生徒達は頭や胸などから血を流し、程なくして動かなくなった。 この時に、学校中に銃声が響き渡った為多数の教職員、他のクラスの生徒が6組に駆けつけた。 その後も清滝は逃げ惑い怯えるクラスメイトの頭や胸を猟銃で撃っては、まさかりでまた別のクラスメイトの首をはねたり切りつけたりしていた。中には逃げるために教室から飛び降りる者もいた。 最初に担任教諭が殺害されてから約1時間後、ようやく警察が中学校に到着し、清滝は現行犯逮捕された。この事件で、最終的に担任と2年6組の生徒30人中20人が惨殺され、現場となった教室は被害者の血液でほぼ全面真っ赤になっていたという。残りの生徒10人のうち、6人は教室の窓から飛び降りて死亡し、また別の4人は傷が浅かったり、飛び降りたが打ち所がよく助かって、奇跡的に生還した。 この事件後、『とある中学校』であった深泥中学校は閉校となり、校舎は数年後に解体され、事件から約70年後にまた別の高校の新校舎ができるまで更地になっていた…
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