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「う……ひっく……」
ひたすら泣きじゃくる私を、磯崎さんはずっと抱きしめていた。
散々聞かせてと言っていた理由も、全く聞いてくることなく。
頭を撫でたり背中をポンポン叩いたり。
私の気持ちが楽になるまでずっと続けてくれた。
『"彼女"は大事にする』
ああ、こういうことなんだな……。
その言葉の真骨頂を存分に味わった気がした。
歴代彼女がダメ女になってしまうの、何かわかる。
体験であるはずの私ですらこんなに大事にしてくれるから、甘えたくなるんだ。
その彼女さん達には度が過ぎて甘やかしとなったけど……。
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