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しかし私はそうじゃなかった。
キラキラ輝くイルミネーションや人々の笑顔とは逆で、暗い表情で歩く。
それが日毎に増えて、纏う空気もどんよりしている。
「……あ」
スマホに磯崎さんからのメッセージ着信の音が聞こえてきた。
内容を確認すると、いつもの仕事終わった報告。向こうも同じく、年末で多忙。
つい最近まではこれだけでも嬉しかったのに、今は唇を噛み締めて見ている。
既読を無視すると心配されてしまうので、当たり障りのない言葉を頑張って返す。
このやり取りが終わるとすぐスマホをしまい、顔を覆う。
泣きそうになるので、それを周りに見られないようにする為だ。
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