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鼻をすすりながらも友人の有り難みを噛み締める。
「とりあえず、適当に注文するね。マコは……烏龍茶にしておく?」
「……うん」
今回はお任せにしよう。タッチパネルを手早く操作する悠莉をただ見つめていた。
「さて……」
注文を終わらせた悠莉は、タッチパネルを元の場所に置き私の方へ向き直った。
「泣く程辛くて苦しいことって、何? ケンカ……ではなさそうだね。磯崎さん、一昨日来社した時いつも通りだったから」
「…………」
「解決出来るかわかんないけどさ、ちゃんと話してほしいな。力になりたいもん」
そう言って再び手を握る。両手で包み込むように。
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