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出会い自体はありふれたものだった。
「え、紹介してくれんの?」
8月最後の日曜日。仕事の書類を流し読みしながらビールを飲んでいたところに電話がかかってきた。
『そう、1人あてがあるから……』
声の主は友人の嫁。前は旧姓で呼んでいたけど、今は違うので、
「その子は志保ちゃんの友達?」
名前で呼ばせてもらっている。旦那である友人には渋い顔をされたけど、他に呼び方がないだろうということで。
その友人との繋がりで親しくなった、女友達の1人だ。ちなみに、歳は同じ。
旦那は現在留守らしいので、こうやって電話している。
『友達っていうか、部活の後輩。高校の時のね。ちなみに2個下』
「へー、じゃあソフトボールやってた子かぁ」
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