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「あ、もしもし、お母さん……?」  許可を得ようとする声も、緊張に包まれている。 「うん、そう……大丈夫だから。え、あ……それもわかってる。心配しないで。ありがとう……じゃあ」  男の家に泊まるなんて、簡単に許してもらえることじゃないから。さて、どうなるかな。 「お母さん、許してくれた?」  電話が終わるとすぐに確認。すると、 「はい……意外にあっさりと」  こっちが拍子抜けしそうな返事がきた。  会話の内容からして大丈夫な雰囲気はあったけど、あっさりって。  娘が会ったことのない男と一晩過ごすの、心配じゃないのかな……。  あ、でも俺のことを歓迎してるらしいから外泊もOKなのか。
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