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 ちゃんと、『愛情』を持って、優しく。  曖昧な状態ではあるが、この時ばかりは自分本意にならない行為を。 「身体……しっかりしてますね。意外に筋肉質……」 「そ。脱いだら結構凄いの」 「本当、一体何やってるんですか……?」 「ごめんね、まだ内緒」 「もう……いい加減教えてくれても……あっ」  ドラムやってて鍛えられたんだよ、と躊躇いなく言えればいいのに。  俺も、揺るがないものがほしいもんだ。  この子だけを真っ直ぐに見ていられる何かが。そう思っていたら、準備は万端に。 「んじゃそろそろ……力、抜いてね」  ゆっくりと慎重に、マコちゃんの身体と自身を繋げた。
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