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「…………うん。最初と比べれば」  まだ背中を丸めていたりするが、雰囲気は変わった。服装に気を遣ったりとか。 「でもクリスマスイブまでって約束なんだよな? だったら別れた後口説いてもいい?」 「ちょっ、徹お前……」  思わぬ発言にカチンときた、が。 「落ち着け、実際やらないから」  なだめられすぐに鎮火。立とうとしていた足も元に戻す。 「今吹っ掛けたこの例え話。それを聞いてコウが感じたもの」 「…………」 「その正体に気付けば自ずと答えは見えてくるんじゃない? それ、恋愛感情として充分認められると思うけどね、俺は」 「正体……」
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