繋がれたい

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カーテンの隙間から射す光に促され重怠い体を起こすと隣にいたはずのあいつの姿は消えていていつものことながら思わず溜め息がこぼれた 痛む腰を押さえながら今日が3限しかないことを確認し遅めの朝食を口に運ぶ ここ1ヶ月あいつと口を利いていない。 俺が眠る頃にあいつが帰ってきて俺が起きる頃にはあいつは既に出掛けているという日々の繰り返しだ。 もともと高校時代からの友人だった俺達は互いの利害の一致に基づきシェアを始めた。 二人で住めばどちらか一人が慰めている時に居合わせてしまうのも仕方なくそれがいつからか二人の共同作業へと移行し、体を繋げるに至るまでそう時間は掛からなかった そんなことをしていながらも俺達の関係は変わることなくこの状態に耐えられなくなった俺は約1ヶ月前にこのルームシェアを止めようと持ちかけて今の現状に至る訳なんだが… なぜだか毎週木曜の夜に犯される しかも俺が眠っている間にだ。 そもそもの行為事態は別に嫌だなんて思っていないしむしろ好きなやつと繋がれるなら嬉しいと思う… けれどもこれではただのセフレじゃないか。俺は恋人になりたいわけで今の曖昧な関係じゃ満足できない。
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