座敷童子猫の心の痛み
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*** 「アキ、悩みでもあるなら言えよ」 「大丈夫」 「そうか、それならいいけど」 彰俊は優しい。幽霊になってしまった栄三郎も優しい。時守家に来られて、本当によかった。 ――ああ、変な夢を見ちゃったな。あの時のことを思い出すとやっぱり涙が出てしまう。彰俊に心配かけてしまったけど、あの話は今はしたくない。 あれは、栄三郎と出逢う前のことだった。 この着物もあの子のものだった。 ***
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