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ヒトという生き物は愚かなもので、簡単に約束というから。
こんなこと、になった。
できないだろう、約束なんてするもんじゃない。
「そこをどきなさい」
今、オレの目の前にいるのは。
ヒトがいうところの死神っていう存在で。
それは、オレの世界でも風の噂で聞いていた。
けどまぁ、ほんとに存在するなんて。
「あいにく、それはできないんだよなぁ」
オレはペロペロと、自分の手のひらを舐めた。
そういえば、ヤツはこれが大好きで。
いつも、抱きしめてくれたっけ。
「愚かだな。主人というだけで、その罪を被るというのか」
死神はため息混じりで、オレに言うけれど。
「そーだなぁ。
少なくとも、オレだってかぶりたかぁなかったよ。
でもさぁ、もう、主人っていうより、コイビトなんだよな。
ヒト的にいうところ」
そう。
オレの主人は、いつも無謀で。
ダイスキなヤツの前で、いつっも、無茶なことをやってのける。
今回も、そんな感じだった。
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