通勤電車の妄想恋

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「たまたま見えた画面に、めちゃくちゃやり込んでなければ絶対見れない隠れエンディングストーリが出てたから驚いたんだよ」 「ああ、私、シミュレーションゲームで隠れストーリーを攻略するの得意なんです。 『スーツ萌え』の他にもアドベンチャーゲームの『脇役魔王』で魔王の幼少期ストーリーを見たり、パズルアクションゲームの『パズル戦記』ではミッション一万まで突破して神ストーリーもプレイしましたからね」  つい自慢気にペラペラと語ってしまった。 これらゲームを知らない人にはなんのこっちゃ分からない自慢話だけど、ゲームオタクが聞いたら鼻の穴を開きながら前のめりに食いついてくる内容だ。 トータルゲーム時間、数十時間を超えなければ決して見られない神の領域といわれる隠れストーリー。 これを攻略するのは、よっぽどのゲーム好きで、しかもかなりの腕前がないといけない。  自分でいうのもなんだけど、私のゲームの腕前はプロ級、いや、神級だ。 「本当か!?凄いな、想像以上だ。 『脇役魔王』も『パズル戦記』もうちの会社のゲームじゃないか。 ただの乙女ゲーム好きじゃなくて、本物のゲームマニアだったとはな!」
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