7594人が本棚に入れています
本棚に追加
あっ、ちょっと待って。
キタキタ。来ました。
私の最近の密かな楽しみ。
『彼』が乗ってきましたよ。
ああ、今日も高級賃貸エリアの駅から、見目麗しいスーツ男子が怠そうな表情をして我が車両に乗り込んでまいりました。
くう~っ!いつ見ても素敵すぎる。
180センチはある高身長に、小さな顔。
目は奥二重だけれど彫りが深いからか大きく見える。
鼻筋は高く、唇は薄く、それでいてセクシーさを感じさせる不思議な造り。
歳はたぶん二十代後半か三十代前半くらい。
高身長で顔立ちがいいだけでも生唾ものなのに、何よりスーツが似合うんだ!
ああ、ヤバイ、見てるだけで鼻血出る。
細身のネイビースーツをさらりと着こなしちゃって、腕時計もバッグも高級品。
あ、私、見ただけでどこのブランドか分かる、なんて特技は全くなくて、ブランド品とか縁ないし、大して興味もないんだけど、きっとこの御方の持ち物は高級ブランド品に違いないと思い、ググったんです。ネットで調べたんです。
もはやちょっとしたストーカーだな、なんて鋭い突っ込みはやめてください。
ただ穴が開くほどじっくり彼を観察している変態です。
ストーカーではありません。
どちらの方がタチ悪いかは、各々の価値観に委ねます。
最初のコメントを投稿しよう!